REPORT レポート

上川町の町樹「アカエゾマツ」を使ったアロマ商品を開発

「大雪 森のガーデンアロマシリーズ」ができるまで

「上川町の資源を活用して新たな価値を生み出したい。」そんな想いで発足した、大雪山大学 商品開発プロジェクト。今回は、上川町の町樹「アカエゾマツ」を使ったアロマ商品の開発に挑戦しました。

プロジェクトは、大雪 森のガーデン(以下、「ガーデン」)ガーデナーの影浦美里さん、旭川を中心にアロマワークショップや商品販売を行うグラース株式会社の早川舞さん、そして大雪山大学事務局メンバーによるチームでミーティングを行いながら、商品のコンセプトから香り成分、デザインなどを決めていきました。

▲まだ雪の残る5月にアカエゾマツを採取

まず初めに、上川町内に生育するアカエゾマツの枝葉を採取しました。これらの枝葉をグラースの設備で蒸留すると、アカエゾマツの精油ができます。この精油をベースに、どのようなアレンジを加えると、より上川町らしい商品となるかをチームで議論していきます。

▲商品開発ミーティングの様子

まず議題に出たのは、2019年度以降メインの販売拠点となるガーデンでの「販売のしやすさ=ニーズ」の観点から、虫を寄せつけにくくする「ガードミスト」を作ること。ただし、ガードミストは虫が嫌う香りを強く出す必要があるため、アカエゾマツの香りが活きにくいというデメリットもありました。

そこで、ガードミストを優先して開発しつつ、アカエゾマツの香りを生かしたオリジナルアロマ(精油)の開発も並行して行うことに。オリジナルアロマは、「バリエーションがあった方が好みに合わせて買いやすい」との意見から、3種を作成。ひとつはアカエゾマツを存分に生かした香り、2つめは花の要素をプラスした香り、そして3つめはハッカ系の要素をプラスした香りと、それぞれに違いを付けていきました。プラスする香り成分には、できる限り「大雪 森のガーデン」に生育する植物を取り入れていくということもテーマのひとつとなりました。

▲大雪 森のガーデン

開発する商品タイプがある程度見えた段階で、今度はデザイン・ネーミングを検討。大雪山大学事務局からは、ガーデンをシンボルとした案、「大雪山大学」のワークショップから生まれたことを全面に出した案、オシャレなライフスタイルを指向する案などが提案され、チームで議論した結果、ガーデンをイメージした案、その名も「大雪 森のガーデン アロマシリーズ」に決定しました。オリジナルアロマの各ネーミングも「木漏れ日の森/花の泉/癒しの谷」と、ガーデン内のエリア名から取ったもの。デザインは、普段アロマに親しみのない人にも手に取ってもらいやすいもの、という考え方で決定しました。

▲香りの調合リストと香りサンプル

ガードミスト、および3つのオリジナルアロマの調合は、グラース早川さんによる香りサンプルを何度か試し、ガーデナーさんはじめチームメンバーの意見を取り入れながら、アカエゾマツらしさやガーデンらしさを感じられる香りの配分に決定していきました。

▲商品POP

こうしてできあがった試作品を、8月4日と8日にガーデンで行われたヨガイベントの参加者の方々に試してもらい、販売価格や香り・ネーミングについてアンケートを実施しました。3種の香りについては、人によって好みが分かれていた様子でした。

▲ヨガイベントの様子

この商品は2019年度、大雪 森のガーデン開園期間中に園内ショップにて発売予定です。
上川町へお越しの際はぜひこのオリジナル商品をお試し下さい。